転職回数が多いことによる自分への影響
仕事の選択肢が減る
転職の回数が多い人はどうしても一つの職場での経験値が上がらないため、転職活動で不利になることも少なくありません。特に中途採用の求人では、企業側としては即戦力になることがほとんどです。そして、その即戦力に足り得るスキルは、一つの現場で培われることが多いです。即戦力としてのスキルをアピールするためには、やはり転職回数が多いと説得力に欠けてしまいます。その結果、転職回数の多さに反比例するように仕事の選択肢も減っていくのです。
収入が安定しない
給与や賞与、昇給などは、経験年数やスキルが加味されることが多いです。特に未経験もしくは経験の浅い分野に転職する場合、転職回数が多いと経験年数やスキルがリセットされるので収入減につながることも珍しくないようです。この他に、ボーナスをもらったあとに転職するケースも多いですが、すべての人がタイミングを合わせられるわけではありません。ボーナスの支給前に退職したり転職活動が長引いたりすると、収入面に影響が及びます。
また、収入アップ目的ではない転職の場合も、収入が下がることがあります。仕事内容を重視して、年収が下がることを納得したうえで転職に踏み切ることもあるでしょう。このケースも収入が下がりやすく、さらに転職活動が長引くほど収入が安定しないことになります。
スキルを磨きづらい
スキルアップも、転職回数が多いほどうまく達成できなくなります。同じ業界の同じ職種に転職するとしても、まったく同じ環境で同じ仕事ができ、同じ学びを得られるとは限りません。以前の職場では研修制度や勉強会などが充実していた場合でも次の職場がそうとは限らず、学びの機会が激減する可能性もあります。また、転職活動が多いほど専門知識も深めづらくなります。資格を取るときに幾分かの専門知識が身につくこともありますが、多くは経験を積むなかで培われるものです。経験を積みながらさまざまなことを学び、そこからスキルが磨かれていきます。転職回数が多いと、スキルを磨くチャンスも失われがちです。
人間関係もリセットされる
仕事は友人関係を広げるための場所ではないにしても、人間関係は仕事に大きく影響します。人間関係が良好だと業務が円滑に進み、困ったときに協力できたり良いアイデアをもらったりもできます。この仕事上の人間関係も、同じ職場で年数を重ねるうちに構築できた信頼関係のうえに成り立つものです。しかし、転職を繰り返すと人間関係もリセットされることになります。
仕事に慣れることはもちろん、人間関係も一朝一夕では築けません。当然ながら人事評価もリセットされるため、同年代のスタッフと比べても低い評価からのスタートになることは十分にあり得るでしょう。